親の顔合わせについて。
毎回京都に帰るころになると、何故か前の職場の元上司からLINEが来る。
三ノ宮から京都に移住して、ちょうど10ヶ月。それまでに京都に行った回数、8回。
そのうち7回は、帰るのをこちらから言ってないにも関わらず、前の日かその日にLINEが来る。
そして、毎回、
「監視カメラとかいい加減やめてよ!」
と元上司に言う。
元上司は、
「ちゃうわ!仕込んでるんは盗聴器や!」
と私に言う。
毎回この冗談を言うのが、
私たちのお約束LINEである。
元上司が運を引き寄せる何かを持ってる人間なのか、恐ろしく賢い頭で気を遣いながらジャストタイミングで連絡してくれてるのか、おそらく両方だろう、というのが今の私の考えです。
縁というのは全く有難く尊いものである。
いつも行くたこ焼き居酒屋に顔を出し、近況がどんなだったかをお互いに話す。
40手前のバツイチ女と、30半ばの新婚女がビール片手に、沈黙の時間など一切無く、とにかく喋り倒すのだ。
・仕事の話
・元上司の祖母が亡くなった話
・11月末の両親顔合わせについて
・家族の揉め事について
こうして話した内容を書いてみると、今回もヘビーな呑み会だったのだなと。
21時〜1時まで喋りっぱなしだったが、
興奮冷めやらぬ私は、実家に帰ってまだ起きていた母に、今日はこんな話を元上司としたと、まだ喋る。もう30も半ばだと言うのに、母親に報告会とかするのである。母も夜中にいい迷惑である。
そこで、こないだの顔合わせ会での向こうのご両親の印象を母に尋ねると、
とても仲が良く、いい感じのご両親だったね、と、ちょっと予想外にいい印象を持っていた。
私的には、向こうのお母さんはとても
お金にシビアで、
ドライで、
お父さん大好きで夫婦仲が良く、
息子(長男)も大好きだけど息子にもドライ。
因みにお父さんの方がお母さんより情に厚いがまあまあドライではある。
という感じの印象だった。
母曰く、
「まあ、そういうこと感じるのも分かるけど、しょうがない感じもするけどね。
貴女の旦那のお父さん、公務員とは言え、九州男児で好き勝手生きてたら、生活苦しかったと思うよ。向こうのお母さんとしては、家計するの大変よ。家建てて3人の子供立派に育てて。シビアなのはそんな家の妻なら普通だと思うとこもあるけど。
ただ、貴女の旦那と元嫁さんとの子供さんについての話はね。まあドライよね。実の孫なのにって思う。私がその立場だったら、絶対に手放さないとは思うよ。
でも、貴女が産んだ子供ではないんだから、あまり余計なことは言っちゃダメだよ。経済的にも物理的にも責任取れないことは、貴女の立場では言ってはダメだからね。貴女はあくまで嫁であり、その子の母でもなく、その子の叔母や祖母でもないんだから。」
そうだよね、そうなんだ。
言える立場ではないのは百も承知だし、
揉め事大嫌いな私は、きっとこれからも、
その子についてはもう、向こうのご両親には何も口を出さないのだと思う。
思うけど、その子のこと可哀想だと気にかける大人がいない事が堪らない。本当に勝手な話で、綺麗事だろうけど。
ジャーコ、ジャーコと
プリンターから夫との連名が印刷された年賀状が出てくるのを見つめる。
嫁のラインとは。
この人とのラインとは。
結婚したんだなあ。
去年の私はこんなこと考えなかったよね。
結婚したってことよね。
だから考えちゃうのよね。
と、落としどころが無い気持ちで年賀状裏面の犬のイラストを選ぶのであった。